隅田川花火大会 7月30日(2016年)

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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2016年の7月30日(土)は土用の丑の日隅田川花火大会が重なった。

学校も夏休みに入り、ここから8月末まで花火大会が全国津々浦々で開かれる。

 

江戸風物詩として浮世絵にも多く描かれ、東京では圧倒的に存在感のある隅田川花火大会。
2016年も例年並みの九十五万七千人が見物に集まり2万発の花火が夜空を彩った。

隅田川台東区と隅田区の両区に位置しているため、両区二会場での開催である。

大都会の花火大会のため、危険に備えて大尺の玉を打ち上げられない。
大輪の花火が見られないのと、打ち上げる高さも低めのため、ビルに隠れて花火が全く見えなくなる角度があるなど、大都会ならではの悩みはあるものの、最も人出を集める花火大会であることは間違いない。

 

花火見物で一番人気のあるのは屋形船である。
ビルも全く邪魔にならない。

お座敷のある船に揺られて料理をつまみながらビールや冷酒をいただく。
船の外を見やれば、同好の志をのせたお座敷船が明かりに照らされてそこかしこに。
するとドンドンドーンパチパチパチと花火の音。
思わず「玉屋~っ!」「鍵屋~っ!」という江戸時代の名花火師の屋号の声がかかる。気分はすっかり江戸時代である。

そういえば、隅田川花火大会と今は言っているが、昔は「両国の花火」だった。 

歌川広重・名所江戸百景・両国花火の写真

歌川広重『名所江戸百景』-『両国花火』