相馬野馬追 7月29日(2018年)

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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千年の伝統を誇る福島県相馬市、南相馬市の両市で行われる一大戦国絵巻。

 

甲冑を纏い先祖伝来の旗指物を翻した四百五十騎の騎馬武者たちが野馬を敵と見なして追う軍事訓練を再現する。

相馬氏の祖とされる平将門関八州の兵を集めて行い、捕らえた馬を神前に奉納したことに由来する。

 

本祭りである29日には花火で打ち上げた旗を奪い合う「神旗争奪戦」、旗指物を背負った鎧武者姿で馬場で速さを競う「甲冑競馬」が行われる。

東日本大震災津波、そして原発事故のすべてで被害を受けた相馬市、南相馬市のため、震災後は住民が集まらず開催すら危ぶまれたが、熱心な地元の方々の努力によって2018年はほぼ完全復活した。

そして何より魅力的なのは武者に扮した方々の本気度の高さである。
真剣そのもの。
であるから、この行事は祭のようでいて祭りではない。
ひとりひとりの意地が、気迫が相馬に生まれ、相馬に育ち、相馬で生きていくという決意が感じ取れる。

これなら絶対に復興できる。
そう思わせる凄みが見ている者を身震いさせるのである。