成田祇園祭 7月5日~7日(2019年)

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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7月の京都が祇園祭に沸いている中、千葉県の成田山新勝寺でも祇園祭が開かれる。

成田祇園祭の写真

成田祇園祭

成田祇園祭は三百年の歴史ある湯殿山権現社の祭りであり氏子は三十三村に及んでいたが、明治に入り神仏分離政策により、祭は新勝寺の本尊である不動明王奥の院にあたる大日如来へと受け継がれることになった。
もとは神道の祭りであったものが仏教に変わってしまったということである。
そのため神輿は大日如来が尊体である。
毎年7月の7,8,9日に行われていたが、近年では7月初めの7日に近い金土日の三日間に執り行われるようになった。

 

初日は成田山大本堂前において安全祈願、鏡開き、山車・屋台競演と各町の総踊り、二日目は成田駅前広場での山車・屋台競演、総踊りが行われる。
そしてなんといっても見どころは三日目の門前から薬師堂にかけて各町の山車・屋台を綱で引いて回る総引である。

祭のメインである総踊りと曳山の山車・屋台は十数基で巡行され、小学生の女の子たちによるかわいらしい手古舞などがあり、四十五万人の見物客が訪れる。

 

私のお目当てはもちろん三日目の総引きである。

成田祇園祭の総引の写真

成田祇園祭・総引

2019年は各町の屋台・山車十台。
それぞれ門前であいさつしたのち、細く急な坂道を数万人の見物人が見守る中、蛇行しながら屋台・山車を綱で引き上げる。

成田祇園祭の総引の写真

屋台の屋根には命綱をつけているとはいえ若衆が立ち扇子を振って祭りを盛り上げる。
道の両側は歴史を感じさせる土産物屋やうなぎ屋、旅館が立ち並んでおり、それらの二階の窓から細い竹の竿に吊るしたご祝儀があちこちから渡される。

 

この日はあいにくの雨模様で、石畳は濡れて滑りやすく、引手も雨でぐっしょり濡れているが町衆の心意気と掛け声で次々と坂を駆け上っていく。
その勇壮な姿と、古い町並みがマッチし、実に美しい。

成田祇園祭の総引の写真

午後一時から四時まで三時間かけて屋台・山車が本堂に戻ってくると、大日如来に無事を報告し、各十町が総出で屋台競演・総踊りとなる。
なかなか見ごたえがあり、東京ではちょっと見られない豪快さがある。

成田祇園祭の総引の写真

成田祇園祭の総引の写真

成田祇園祭の総引の写真

成田祇園祭の総引の写真

成田祇園祭の総引の写真

成田祇園祭の総引の写真

成田祇園祭の総引の写真

 

個人的には成田山詣での楽しみの〆となるのは仲見世に立ち並ぶ鰻屋さんでの食事である。

成田山詣の鰻屋の写真

 

立ち並ぶうなぎ屋さんでうな重と燗酒をいただく。

 

成田山詣の鰻屋の写真



このあたりにうなぎ屋が多いのは、近くの印旛沼でたくさん獲れたからだろう。
成田山詣ではずいぶん久しぶりだったが参道の町並みには鎌倉や小江戸川越のような和風のおしゃれな店が増え、なかなか楽しい。