灌仏会・花まつり 深川不動尊 4月8日
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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。
本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。
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4月8日はお釈迦様の誕生日だ。
池上本門寺、等々力不動尊、四谷仏教会、南麻布の曹渓寺、芝仏教会などで法要や甘茶かけが行われる。
情報によると、午後三時十五分から稚児行列、法要、甘茶かけが行われることになっていたが、午前中から小雨が降ったため、屋外での行事が中止になったのは残念。
それでも本堂での勇壮な法要・読経が行われ、甘茶かけが体験できた。
稚児行列に参加のお子さんと親御さんたちは、きらびやかな衣装を着てメイクした晴れ姿のお子さんたちと記念撮影に余念がなく微笑ましい。
全日本仏教会としてはキリストの誕生日同様、お釈迦様の誕生日である花まつりをもっと盛り上げたいようだが、昼の灌仏会と、夜の花見に関連性が薄く、イベントとして別々のものになってしまっているためか、どうも飲食中心の花見に押されがちである。
ツリーやリースの飾り付け、ライトアップ、クリスマスプレゼント、クリスマスディナー、聖誕祭ミサ、讃美歌、劇、それにサンタクロースと盛りだくさんのクリスマスに近づくには、まだまだアイデアが必要である。
さて、今回お邪魔した深川不動だが、成田山のお不動さんの御利益そのままに、成田に行かずともお参りができるということで江戸時代から人気である。
同じ発想で、弘法大師にまつわる四国八十八箇所霊場巡りもここ深川不動では早くて三分でできる。
本堂四階の小部屋に八十八か所の御本尊がずらりと並ぶ。
もちろんわざわざ四国まで行かずとも御利益は同じなのである。
大変コンビニエンスである。
お不動様が有名だが、本堂二階には大きな大日如来像が鎮座し、その周りを奉納された大小の大日如来像がぎっしりと取り囲んでいる。
ほかにも、薬師如来、千手千眼観音、弥勒菩薩、普賢菩薩などなどの仏像が並んでおり、まるで仏教の総合デパートの趣すらあって壮観である。
ただ不思議なのが、灌仏会だけにお釈迦様の誕生日を祝う花まつりを行っているのだが、甘茶かけ用の小さな仏像以外お釈迦様の像が見当たらないのである。
見落としたのか?
そういえば我々一般人は仏教イコールお釈迦様だと思っている節があるが、意外とお釈迦様を祀ったお寺は少ない気がする。
最も有名な東大寺の大仏は毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)で大日如来である。
私はずっとお釈迦様だと思っていた。
さらに鎌倉の大仏様が阿弥陀如来だと知った時はややショックであった。
日本の超有名仏像二体がお釈迦様ではないのである。
最も有名なお釈迦様の像は法隆寺金堂の釈迦三尊像となるようだが…。はてさて。
深川不動はおみやげ用のお守りも豊富である。
御本尊関係のお札等も充実しているが、交通安全、学業成就、干支ごとのお守りに眼病平癒には水晶玉、足の病にはわらじのついた絵馬に名前と病平癒を書き、大わらじに結んで祈念する。
おみくじもあり、そのほかの悩みや望みは護摩に書いて納めるためここで叶わぬ望みはなさそうである。