長良川鵜飼

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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例年は5月からだが、2020年は5月12日から岐阜県長良川で鵜飼が始まった。つまり長良川での鮎解禁である。

 

長良川の上流は水がきれいで切り立った崖との景色が美しく、山水画の幽玄の世界を醸す。
そこで行われる川鵜による鮎の漁は鷹狩りと並んで大変珍しい猟法である。

鵜は川に潜って鮎を丸飲みにするがのどに紐をくくりつけて飲み込んでしまわないようにする。

鵜にとってみれば食べたのに吐き出す、の繰り返しである。
まるで食べては吐くを繰り返すダイエット中のGALのよう。

しかも本人の意思でやっていないからいつまでやっても満腹感はないはずである。

 

昼の鵜飼、夜の松明やかがり火を焚いての鵜飼は見せる観光用の鵜飼の風景である。

鵜飼は10月まで続くというが10月に鮎を食べた記憶がない。
分類でいえば落ち鮎か子持鮎。
鵜飼ショーを終えた川鵜たちは、ご褒美になにを食べさせてもらうのだろう。
まさか自分で獲った鮎?

 

 おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな 芭蕉