GWと御田植祭

---------------------------------------------------------

新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

---------------------------------------------------------

 

新歴では5月である。
そして大型連休の黄金週間の真っただ中から5月は始まる。

 

五節句のひとつである端午の節句をメインに、大小の子供向けのお祭りや催しが東京中で住宅街の多い市区町内会単位で開かれる。
多くは和太鼓や舞踊、フラダンス、歌などの舞台だが、食べ物の出店やバザーも開かれる。

 

なぜこの時期にこういった祭が開かれるのか不思議だったがこれは田植えの時期だからだろう。

米作りは田植えにいたるまでが大変で田植えができるような田を作れていれば半分以上終わったようなもの。
あとは天の恵み次第。
豊作祈念が転じて現在のようなお祭りになったようだ。

 

私のお目当ては出店で食べる鮎の塩焼きだ。

初夏に鮎はつきものだが、実はまだ鮎漁は解禁前。
出店の鮎は養殖ものだが丸々と太っている。

串に刺されて炭火で焼かれている鮎の塩焼きの風情はどこか懐かしく、食欲もそそる。
鮎についた焦げた塩を指で払い落し、串を持ってかぶりつく。
あーっ、ビールがさらにうまく感じる。
これぞ至福の時である。

 

東京国立博物館では2019年に日本博の催しのひとつとして、お祝いに欠かせない獅子舞が披露されていた。

ゆるキャラののび~るくんのように上に体を伸ばす獅子などかなりの大技を決める獅子舞がいるのに驚いた。
獅子舞も多様な世界なのだと感心。
この時期の獅子舞ということはやはり田植えのシーズンだからだろう。

田植えは喜びの行事なのだと実感する。