植物学の日 牧野記念庭園記念館 4月24日(2017年)
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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。
本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。
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4月24日は植物学の日である。
植物学者、牧野富太郎博士の誕生日を記念して設けられた。
練馬区大泉に牧野博士が三十年ほど住んでいた関係から区立牧野記念庭園記念館がある。
植物好きが高じ、私財を投げうち生涯を植物学の研究に費やし、新種の植物を数多く発見命名した中に奥さんの名前をつけた笹、スエコザサもある。
大学で植物学の教育を受けたわけではなかったため、ただただ実績をもって学会に認めさせたといっていい。
植物に造詣の深い昭和天皇陛下にも説明するなど、植物学の第一人者に昇りつめた。
膨大な数の克明な植物スケッチも残している。
牧野博士の特長はどんな植物にも愛情を持っていたことがあげられる。
その牧野博士の誕生日にはやはりその業績を顕彰すべく記念館に行ってみた。
本当に道端にありそうな草、一見地味な植物が植えられている。
牧野博士の庭園ということでなければ見向きもされないような草花たちが多い。
それらの植物を観て、やはり私のような草花は好きだが、どうしても花の美しさだけに心動かされてしまう凡人には牧野博士の心境には程遠いと思い知らされ、襟を正さずにいられないのである。
伝聞としてまた伝説として伝わる名言に「雑草という名の植物はない」がある。
ご本人が言ったという記録はないようだが、まさに植物学の父と言われた牧野博士にふさわしい言葉である。