帯刀禁止令 3月28日(1876年)

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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明治九年のことである。

 

それまでも散髪脱刀令によりちょんまげ禁止があったが、帯刀禁止令により官吏軍人以外は帯刀することができなくなり、武士の特権は全てなくなったといっていい。

とはいえ腰に刀を差して歩いてはいけないのであって、家にあるのは許されていたのだろう。
それから百五十年経った今でも刀は売買されているし、刀をお持ちの方は多い。
かく言う私も持っている。
持っているだけではなく居合の稽古でも試合でも使う。

日本刀の写真

日本刀

刀は武士の魂であり心のよりどころである。
刀を持っているからこそ武士ともいえる。

刀だけではない。
槍も薙刀も短刀も日本では簡単に買える。
登録証を持ってさえいれば携行することもできる。
もちろん刀とわからないように包んではいるが。

 

一般の方からすれば、なぜそんな物騒な物を野放しにしているのかと思われるだろうが、本来刀は武器ではあるが今日、美術品としての扱いなのである。

古い物だけではなく新作も次々と作られている。
現在も結構な数の刀鍛冶の職人がいるのである。

 

ご存知のように日本刀はとてつもなく切れ味がいい。

わかりやすく言うと刃渡七十㎝の巨大な剃刀だと思っていただいていい。
十年二十年と居合の稽古を積んでいる刀の扱いのプロですら大怪我をする。

刀は高価でしかも手入れを怠るとすぐに錆びる。
だから刀の扱いを知らない方には危なくて持つのは勧めない。

それでも刀を持ちたいとお思いなら、まずは居合から学んでいただきたい。