初天神 亀戸天神鷽替え神事 1月24・25日
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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。
本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。
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太宰府天満宮を始まりとして、全国の天神社で正月二十五日、本来は夕方酉の刻に行われる神事。
鷽替えとは境内で買い求めた鷽(うそ)という鳥の形をした木の人形を毎年取り替えることで、悪しきことがうそになり善きに取り(鳥)替わり一年の吉兆を招くとされる。
この鷽の人形、天神社によってかなり形が違う。
いろいろ調べてみると、東京では亀戸天神の物が最も有名でスタイリッシュ、しかも可愛い。
ということで、その年は1月24日に亀戸天神に行った。
ところがとんでもなく長い行列である。
私はその年が初めてで、周りにも鷽替えというものがあることすら知らない方のほうが多い中、この長蛇の列はショックだった。
しかも列は境内に入るまでではなく、入ってからも折り返し蛇行しといっこうに鷽が買える見込みがない。
並んでいる最中には五種類ある鷽人形が大きいものからどんどん売り切れていっているという情報が伝わってくる。
引くに引けず結局約四時間待って手に入れたのが我が家の鷽である。
一番小さい鷽ふたつに大きめひとつ。
本殿にたどり着いて分かったのだが、参拝する両脇に人間ほどの大きな木の鷽が飾られている。
しかし鷽人形を取り替えている人はわずかで、買うだけの人が圧倒的である。
私も替えるつもりはない。
鷽替え神事に参加したという記念品であり、ここまで待った戦利品でもある。
境内の庭には季節前の梅の木や藤棚、朱色の太鼓橋や池があり、なかなかの風情があり、ゆっくり鑑賞したかったが、長時間寒空のなか並んだせいで疲れ果て、それどころではなく引き揚げてしまったのは残念。
しかしみんな暇である。
私を含めて。
亀戸天神・鷽替え神事は24日と25日の両日8時半より木鷽が販売開始される。
湯島天神、上野公園内にある五條天神、新井天神は25日のみである。
鷽替えに楠(くす)の夜空は雪こぼす 朱鳥