小正月

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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一月十五日は小正月と呼ばれる。

 

小正月にはかつて元服の儀も行われていたようで、その名残りから1月15日が成人の日になり休日とした。
2000年からは1月の第二月曜日が成人の日で休日になった。

 

小正月は陰暦月の初めの前後の望月(もちづき)、満月にあたる。
女正月ともいい、正月の忙しさから女性が解放される日ともいわれるところから、人日と似通った性質のようだ。

そうしたことからこの日に限り料理を男がするという風習のある地方もあるようである。
つまりこの日の前日までを松の内とするともいえる。

明治政府により正月を7日までとしたが、関東以外には広まらなかったようで、東北などでは小正月までが松の内にしているところが多いという。

 

この日は小豆粥(あずきがゆ)を食べる。

小正月の小豆粥

小正月の小豆粥

なんでも松の内には小豆や肉などの赤い食物は食べないという決まりがあったためで、松の内明けとしたこの日に小豆を食べたようだ。

私も倣って、スーパーのレトルトパックの小豆粥をいただく。
細かな行事を見逃さないスーパーにはいつも感心する。

 

この小正月には秋田の横手市で、名物のかまくら祭りが開かれる。

かまくらが並び、綿入れの羽織や毛糸の帽子姿の子供たちが「入ってたんせ」とお客を呼び入れて、甘酒やお餅を振る舞うかわいらしい行事や、ミニかまくらをずらりと並べて夜にろうそくの火を灯す幽玄のイベントがある。

 

 貧乏も師匠ゆずりや小豆粥 万太郎