旧正月

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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一月、第一節気、一候と一年の始まりらしく一が並んだ最初の候に、平成二十八年は旧正月(2月8日)が入った。


実はこれは珍しい。

新暦では正月は年の初めの最初の日である1月1日だが、旧暦では1月下旬から2月下旬までけっこうな幅でずれる。
旧暦は一か月が二十九・五日、一年三百五十四日しかないために新暦とのずれが激しい。
閏(うるう)月もあるため大変ややこしくもある。
平成二十九年の旧正月は1月28日である。

 

新暦の1月1日が正月ということに慣れていると、旧正月は毎年日にちがずれるように感じるため、気をつけていないと、通り過ぎてしまいがちである。

旧暦の暦を見ていると、二十四節気の第一節気である立春が正月のような気がするが、そうではないようで、立春立夏立秋立冬は四季の始まりを示しているが、正月とはまた別の物。

二十四節気の第二節気、雨水直前の朔日を指し、新暦では1月21日から2月20日ころの間で毎年ずれるため、およそ三十年に一度立春と重なることがある。

 

旧正月を祝うのは中国、台湾、香港では春節、韓国ではソルラル、ベトナムではテトといい、そしてモンゴルでも正月を旧暦で祝う。

祝い方はそれぞれでもとにかく日本よりもずっと盛大に祝っている。
日本では旧暦正月を祝うのは本当に少数派だ。
そのため当然かもしれないが祝祭日ではない。

 

我が家では、というか、私だけだが、勝手にひとり正月を行い、紋付袴で二度目の正月、二度目の初釜である茶事を行う。

個人宅での旧正月の様子

我が家の旧正月

茶菓子はやはり花びら餅。
正月、初釜に続き本年三度目である。

実をいうと玄関の正月飾りは12月28日から旧正月が終わるまでずっと出しっぱなしでいる。
そこに別名元旦草と呼ばれる福寿草飾りを加えてはいるのだが、平成三十年の旧正月はぐっと遅れて2月16日である。
近所ではずいぶんずぼらな家だと思っているに違いない。

福寿草

福寿草