元旦・おせちと雑煮 1月1日

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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新暦の一年が始まった。

旧歴では二十二節気、六十六侯という中途半端な季節ではあるが、世の中は1月1日であり、正月である。

正月にはおせちが必須だが、今の時代、すべてのメニューが口に合うというわけではない。

現代人は食も細くなっているから、量もそんなにはいらない。
したがって好きなものだけを少量ずつ買ってきてお重に詰める。

おせち
おせち
おせち

我が家では紅白の蒲鉾、数の子、煮豆、小魚の佃煮、栗きんとん、あたりは人気がなく、きんぴらゴボウや根菜の煮物に人気が集まる。

正月の煮物

正月の煮物



みんなが大好きなのは築地で仕入れてきた鮪や鮮魚の刺身と雑煮だ。

正月・マグロ

東京人のご馳走はマグロ

 

両親は新潟と山梨出身のカップルで、川中島の戦いでしのぎを削った間柄よろしく雑煮もまるで違うが、肉や野菜、鮭やイクラなどが豪快に盛り付けられた新潟風に大差で軍配が上がって以来、我が家の雑煮は新潟風である。

新潟風雑煮

新潟風雑煮

 

おせちに好き嫌いはあるものの、昼近くにぐずぐずと起き出し、黒紋付に袴姿に着替えてからおせちをつまみに酒を飲み始める。

おせち

おせち

雑煮をつまみにまた酒を飲み、菓子代わりにモチは焼くなり煮る。
そのままでもおいしいが、きな粉やあんこ、砂糖醤油などで味付けして食べる。
海苔を巻いて醤油をたらす、バターを塗るなどモチの食べ方はいろいろある。
モチは和菓子の原点である。

 

 三椀の雑煮かゆるや長者ぶり 蕪村

 ねじれたるちょろぎを噛める前歯かな 時彦

 数の子に老いの歯茎を鳴らしけり 虚子