きりたんぽの日

---------------------------------------------------------

新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

--------------------------------------------------------

 

11月11日はきりたんぽの日だそうだ。

1111と1が四つ並んだ姿が囲炉裏で焼いている四本のきりたんぽのようだというところから決められたらしい。
見た目の単純さからこの日は記念日が多い。
箸の日、煙突の日、もやしの日、ポッキーの日下駄の日、サッカーの日、麺の日ピーナッツの日、立ち飲みの日なんていうのもある。
中国では独身の日だそうだ。

由来はともかくこの日にきりたんぽ鍋を食べることにした。
きりたんぽとは切ったたんぽ(槍の刃にかぶせる木綿を入れた袋をたんぽと言い、似ていることから名がついた)のことで、長いままの物はきりたんぽとは言わないらしい。
切って鍋に入れれば、きりたんぽ鍋になるというわけだ。
醤油味で比内鶏と煮込むことで食べ応えがある。

もう一品食べるならやはり秋田名物ハタハタだ。
しょっつる鍋の味付けにハタハタなどの魚を塩と麹に漬けにして三年ほど寝かせた魚醤が使われるほか、私は一夜干しを焼いて食べるのが好きだ。
ハタハタの食感は特別だ。
目隠しして食べてもすぐハタハタとわかるほど特徴的。
昔はずいぶん獲れたそうで、五十年前には獲れすぎて箱一杯百円なんてこともあり、畑の肥料にしたなんていうニュースがあったが、今ではすっかり貴重品になりつつある。
東京人にとって身近な魚ではないが、出汁や卵、焼いても良しというところは秋田のハタハタは九州のトビウオ(アゴ出汁、とびっ子、あご)とともに地元に根ざした特産物である。

ここはやはり秋田のお酒が欲しいところ。
人気の高い「ナンバー6」の純米大吟醸を冷でいただく。
おいしい食べ物においしい酒とくれば歌のひとつも出る。
ここはやはり秋田音頭だろう。

秋田名物、八森、はたはた、男鹿でおがぶりこ、能代春慶、桧山納豆、大館曲げわっぱ(中略)秋田良いとこ名物たくさん、金山木山に花咲く公園、美女が舞い踊る、秋田の女ご、なんしてきれいだと聞くだけ野暮だんす、小野小町の生まれ在所、お前は知らねのけ(後略)

春慶塗や曲げわっぱにはお世話になっているが、桧山納豆は食べたことがない。
美人が多いのは地元の身びいきではなく博多美人、京美人と並んで三大美人と呼ばれ、全国的に知られるところだ。
小野小町の本当の顔は存じ上げないが現在活躍されている秋田出身タレントの檀蜜、加藤夏希佐々木希さんといった顔立ちだったのかも。
秋田美人が総じて白人に近い色白に彫りの深い顔立ちが多いことや地理的な関係から、ロシア人との混血説などがささやかれるが、根拠はないようだ。

秋田名物の歌には登場しないが、近年では世界中で人気なのは秋田犬(いぬ)だ。
人気にあやかって首相も外交のお土産に秋田犬を贈っているほどである。
秋田犬がパンダ並に外交の切り札になる日も近いかも。
ちなみに日本種の犬の血液型はほとんどがG型と言われるものだが、秋田犬は珍しいA型でA型は西洋種の犬に多いそうだ。
ということは、秋田美人とともに秋田犬も西洋との混血かも。
などと考えているのは酔っ払ったせいだろう。

きりたんぽ鍋

きりたんぽ鍋