桜前線

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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2015年の東京の桜の開花宣言は3月21日だった。

 

関東から西日本、四国、九州もほぼ同時期である。
例外に最も早かったのは鹿児島県奄美市名瀬(2016年4月1日から奄美市)の1月18日で、満開は2月2日だった。

 

桜好きの中では、居住地近辺の桜見物だけではあき足らず、桜前線とともに北上して桜を見続けるつわものもいる。

東京で3月31日に満開を迎えた桜前線はその後、4月1日仙台で開花、満開は6日、秋田の開花が14日で満開が19日、青森の満開は21日である。
その後北海道に渡り、札幌の開花が25日で満開が5月1日。
釧路の満開が5月13日で、観測最北端となる稚内の開花が5月13日、満開が2日後の15日だった。

この桜前線を追い掛けて北上すれば、東京の開花から実に五十六日間、ほぼ二か月に渡って桜見物が可能なのだ。

 

さすがにそこまでやるかと思われるだろうが、実は私の知人にひとりいる。

当然、行く先々で神木とされる山桜、老木、枝垂れ桜なども見落としはないという。
別に桜の研究者でも何でもない。

あきれるべきか、誉めるべきか。
それとも単なる旅行好きなのか。
私は基本出不精のためとんでもないが、ほかにどなたか挑戦してみてはいかがか。

 

食い気の方で桜といえば、花見弁当が定石だが、密かにさくら肉も好きだ。
つまり馬肉。

本場は九州熊本で東京でも馬肉料理店は多いが、ほとんどの店は馬刺しのみで、あとは九州料理まぜこぜの店が多い。

私は赤身の刺身は好きだが、タテガミの脂身には二の足を踏む。
そんななか、さくら鍋はけっこう好きである。
これは馬肉のすき焼きである。
珍味に入る部類なのだろう、めったにお目にかからないということは、ファンが少ないのだろう。

 

新宿御苑で桜を見物した後、御苑近くに年季の入った店内で、これまた年季の入った店員さんがさくら鍋を作っているところがある。

客がほとんどいない中、ひっそり食べるこってりしたさくら鍋。
誰にも教えたくない。
でも店がつぶれたらどうしよう。

密やかな愉しみなりの苦悶がそこにある。

みの家の桜肉のもつ煮の写真

桜肉のもつ煮

みの家の桜肉の鉄板焼きの写真

桜肉の鉄板焼