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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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さて11月、旧暦十月に入ると一気に季節は冬へと動き出す。

北からやってくる渡り鳥のラッシュがピークを迎え、鴨、シカ、イノシシやズワイガニ漁が解禁になる頃、食べ物は温かい鍋物が主役になる。

私は鍋物を食べるのは旧暦十月に入ってからと決めている。
自分なりに季節感を守るルールみたいなものだ。
そしてこれから3月上旬までの四ヶ月間、候でいうと二十四候分になるが毎候ほぼ五日ごとに一鍋、二十四種類の鍋を食べるという毎年恒例で、至福の季節を迎えるのである。
二十四種類の鍋というと皆さん驚かれ、そんなに鍋の種類があるのかとおっしゃるが、私からすれば、二十四種でもかなり厳選しているのである。

ではみなさんもご一緒に指折りながら一緒に鍋を挙げていきたいと思う。

石狩鍋と②北海鍋、③ジンギスカン鍋(北海道)、④きりたんぽ鍋(秋田)、⑤芋煮(山形)、⑥ちゃんこ屋さんのちゃんこ鍋と⑦寄せ鍋(東京)、⑧ほうとう鍋(山梨)、⑨うどんすき、⑩京風湯豆腐(京都)、⑪牡蠣鍋(広島)、⑫もつ鍋、⑬水炊き(福岡)といった各地方の名物鍋から、定番の⑭てっちり、⑮たらちり、⑯鮟鱇鍋に鉄板メニューの⑰鶏鍋、⑱鶏つみれ鍋、⑲鰯つみれ鍋、⑳すき焼き。しゃぶしゃぶ系では㉑しゃぶしゃぶ、㉒ブリシャブ、㉓豚シャブ。ほかには㉔おでん、㉕かにすき、㉖鴨鍋、㉗牡丹鍋、㉘さくら鍋…。

おっと、あっという間に二十四種を超えてしまったようだ。
かようにおいしい鍋の種類は多く、選ぶのに毎年難渋する。
それでも皆さんのなかには「あの鍋が入っていない!」とお思いの名鍋やソウルフード鍋があるに違いない。
自分なりの二十四鍋を選ぶのはなかなか楽しい作業だし、食べるのはもっと楽しい。

実をいうと二十四鍋は日本の鍋だけで選んでいるため、外国の鍋は入っていない。
そっちは別腹でどんな鍋物を選んでいるかというと。
四川火鍋(中国)、キムチ鍋、サムゲタン、トッポギ、すん豆腐(韓国)、タイシャブ(タイ)、ボルシチ(ロシア)にビーフシチュー、ポトフ、クリームシチュー、ロールキャベツの十一種である。
冬はまことにおいしい。

寄せ鍋

寄せ鍋

京風湯豆腐

京風湯豆腐

牡蠣鍋

牡蠣鍋

たらちり

たらちり

すき焼き

すき焼き