糸瓜(へちま)忌 9月19日
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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。
本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。
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鳴いて血を吐くといわれるホトトギスと結核である自分とを重ね合わせ、ホトトギスの漢字表記である子規を俳号とし、雑誌「ホトトギス」を創刊する。
俳句において最も評価が高い子規であるが、発句のみで俳句とする傾向を定着させたことは論が分かれる。
俳句の研究会で評するに「月並み」と言う語を使い、つまらない、あたりまえ、平凡、という現代における意味合いを付け加えたのは子規である。
晩年は足が弱り車いすを使ったという。
明治三十五年(1902年)9月死去。
三十四歳だった。
辞世の句「糸瓜咲て痰のつまりし仏かな」より命日を糸瓜忌とした。
また他の雅号から「獺祭(だっさい)忌」とも呼ばれる。
随想録「墨汁一滴」があり、マンガ家石ノ森章太郎は自身主催の同人誌を子規に敬意を表して「墨汁三滴」と名付けた。
月並みでない作家がまさに血を吐いて綴った作品と論評の数々は今も色あせない。
柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺
足立たば不尽の高嶺のいただきをいかづちなして踏み鳴らさましを