このブログについて

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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旧暦二十四節気、七十二侯を心の基準として、現在の日本で、なかでも東京でどこまで江戸時代から続く和の行事や和の楽しみができるのか、四季、十二か月、二十四節気、七十二侯ごとに東京のなかに残っている江戸の行事を中心に自然や文化、芸術、暮らしぶりといった和楽のいろいろを一年を通して探し歩いてみたのが本ブログである。

 

近代都市東京といえども、昔ながらの寺社は多く、例大祭はじめ盂蘭盆会(うらぼんえ)や彼岸会(ひがんえ) 、どんど焼、御会式(おえしき)、様々なイベントを年間通して行っている。また浮世絵美術館や刀剣博物館などの和に特化した美術館もあり、歌舞伎や相撲のメッカでもある。かつての大名庭園は公立の庭園として一般公開されており、四季を通じて花が楽しめ、さまざまな催しを行っている。

 

江戸時代から続く梅見や花見、花火大会や観月会、菊祭といった花鳥風月の行事、五節句祈年祭神嘗祭新嘗祭といった宮中行事
だるま市や朝顔市、鬼灯市、羽子板市、骨董市、盆踊りや花火大会といった江戸庶民に根付いていた行事、また、初鰹や土用の丑の日の鰻、桜海老、菜の花や蕗の薹、鮎解禁に鴨猟解禁、ズワイガニ解禁、ウニアワビ解禁、おせちやお事汁、小豆粥、紅花、麦や稲作、八十八夜といった食に関する旬がある。
また一度だけの催しもたくさんあることを発見した。

 

寺社はいつでもそこにあるが、ではいつ、何の行事に、何を目的に行くのがベストかを季節別、月別、二十四侯別、七十二侯別、日付別にめぐってみたのである。
場所は旧江戸が中心であるが、項目により関東や東日本に及ぶ場合がある。

 

便利な世の中になったもので、ITの発達で多くのことが人に聞かなくてもパソコンで検索できるようになったが、検索するキーワード自体が聞いたことがなければ検索のしようがない。
和楽の用語に関しては今の日本人にとって初めて接する言葉が多い。
日本語でありながら知らなくても暮らしにほとんど影響がないからである。
受験にも出ない。
本書にはそうした和楽に関するキーワードが季節や行事など多岐にわたってちりばめられているので検索の参考にしていただきたい。
同様に本書は大江戸東京における和楽のガイドの役目を担っているが、紹介している寺社やイベントは実際その日、その時に行われていたという事実は述べているものの、翌年もまた行われることの保証とはなりえない。
また料金や開始時間に関してはほとんど触れていない。
これは横着しているのではなく、日々変わる料金や営業時間はあえて書かず、行きたくなったところにはその都度ご自分で調べてもらったほうが正確なため良いと判断したからである。
その分イベントなどのレポートが多く描けるという利点あるのでご容赦願いたい。

 

注:本文中で漢数字の日付は旧暦を表し、算用数字の日付は新暦を表し混同を避けている。

  文中の四季、二十四節気、七十二候の分類はすべて旧暦である。