第十三回 にんぎょうちょうの人形市 10月4日~6日(2018年)

---------------------------------------------------------

新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

--------------------------------------------------------

 

人形町はかつて人形浄瑠璃の芝居小屋があり、人形師や人形商が多く住んでいたことが町名の由来とされる。

今でも人形の製作販売会社や工房が多い人形町で、人形に携わる会社や業者が五十店舗ほど屋台を連ねて和洋問わずさまざまな人形を展示販売するイベントである。

 

4日には大変珍しい女性が人形を操る「乙女文楽 ひとみ座」が日本橋小学校三階講堂で披露される。
女性が人形浄瑠璃師というのも珍しいが、本来一体を三人で動かす文楽人形をこちらではひとりで一体を動かす。
演目は「義経千本桜」の「道行き初音旅の場」と「壷坂霊験記」の「山の段」。
いずれも人形浄瑠璃の傑作として知られる演目である。

 

整理券を朝から配布。
入場無料。
昨年は指人形の公演が行われた。
ほかには木目込み人形作り体験など。

6日には大観音寺で人形供養が行われる。
帰りには浜町へ抜ける甘酒横町で食事をして帰る。


私のお目当ての人形はやはり和物である。
博多人形、招き猫、赤べこ…だったはずなのだが、いざ見て回っているといきなり掘り出し物に出合うから人間の運命はわからない(大げさである)。

 

結局来年の干支の置物と、雛人形の小道具、端午の節句用の渋い兜などを買ってしまった。
しかもかなりの格安で。
ひとりほくそ笑んだ後、乙女文楽会場である日本橋小学校へ。
まぁ何と立派な小学校だろう。
どこぞの市役所かと思う門構え、公立とはいえさすが日本橋である。

 

で、乙女文楽である。

その見事な人形の演技にうなり、ひとりで動かすことの難しさがよくわかる。
終わった後は演者の皆さんが観客に取り囲まれて称賛の言葉を次々に掛けられていた。

とにかく大満足の人形町人形市であった。

 

さて締めくくりに人形焼きを買って食べようか。

f:id:koyomi-meguri:20190913134038j:plain

人形町の人形祭