清瀬ひまわりフェスティバル
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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。
本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。
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向日葵はいい。
清瀬市にある2万4千平方メートルの農地に一面黄色に広がる十万本の向日葵が見ごろだ。
改めて見に行くと、向日葵って本当にみんな同じ方向を向いているなぁ。
なんて当たり前のことを再確認して妙に感心してしまう。
そして人の背より高い向日葵に囲まれてしばし現実を忘れる。
向日葵畑の中を歩いて行くとやがて一軒の家が見えてくる。
若い女が洗濯物を干している姿が見える。
ふと私の横を見ると、中年の女性が哀しみをこらえて立っている。
彼女は若い女を見つめている。
若い女もそれに気付き、二人の目が合う。
若い女性は一目見てすべてを理解する。
彼女は自分の夫の元妻であることを。
いやいやこれは妄想である。
これではイタリア映画「ひまわり」ではないか。
中年女性はソフィア・ローレン、若い女はリュドミラ・サベーリエワである。
そんなことを想起させる向日葵畑である。
会場では野菜や切り花の販売や写真コンテスト、ポリネシアンダンスショーなどのイベントや向日葵のプレゼントもあるが、数量限定。
見ごろは8月いっぱい。
向日葵から採れる油はサンフラワー油。
紅花から採れるサフラワー油と名前が似ていて混同しやすい。
帰ってきていただいた向日葵を花瓶に活ける。
うん、今度はゴッホの「ひまわり」になった。
どうも向日葵は私の中ではまだまだ日本に根付いていないようである。