定家忌 8月20日

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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鎌倉時代初期の歌人・公家・権中納言であった藤原定家の命日である。

 

勅撰集に「新古今和歌集」「新勅撰和歌集」「小倉百人一首」がある。
百人一首で定家の作は「来ぬ人を まつほの浦の夕凪に 焼くや藻塩の 身もこがれつつ」である。

 

人麻呂、貫之と並ぶ三大歌人であり歌聖、美の使徒、美の鬼、巧緻、難解、唯美主義、夢幻的、官能、妖艶、恋歌の魔術師など定家を賛美形容する言葉は多い。
病弱だが歌に関しては意見を曲げずに頑固であった。

書家としても有名で法性寺流の書から定家流を生み、定家仮名遣いを生んだ。
世阿弥小堀遠州松尾芭蕉三島由紀夫らが尊崇していたことでも知られる。

 

生涯書き続けた日記「明月記」は国宝である。

公家百三十六家のひとつで現代も続く冷泉(れいぜい)家は藤原定家の子孫にあたる。
1241年八月二十日没。
享年八十歳。
京都市相国寺に墓があり法要が営まれる。