桜桃忌 禅林寺・三鷹6月19日

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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6月19日は玉川上水で入水自殺をした無頼派の作家、太宰治の遺体が発見された日であり、それは奇しくも太宰の誕生日でもあった。
1948年のことである。

 

没年三十八歳。
甘い風貌と恋多き男で心中を繰り返したことやその作風などから女性ファンが多く、毎年三鷹市禅林寺で行われる法要では多くの人が訪れる。

「斜陽」「人間失格」「ヴィヨンの妻」は今も文学青年に影響を与え続けている。
世をすねたような絶望したような生き様死に様は昭和の若い男たちにも影響を与えたが、多くは「翳のある男はモテる」という勘違いに走らせた。
二枚目でも才能ある作家でもない場合、単なる根暗なダメ男なのである。
自戒を込めて。