あじさい寺
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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。
本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。
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この時期に鎌倉に出向いたならば、臨済宗の禅寺・明月院、を訪ねたい。
ここで多くみられる濃い青色に咲くアジサイは明月院ブルーと呼ばれる独特な美しさ。
明月院の別名あじさい寺の真骨頂である。
この時期の雨上がりは紫陽花の色が鮮やかになり、ホタルも活発に活動するのでそのタイミングが鑑賞ポイントだ。
鎌倉の寺に紫陽花が多い理由のひとつに、寺院立地の問題があるという。
多くが山に建てられており斜面の地崩れが問題となる。
紫陽花は深く広く根を張り、土をしっかり捕まえてくれ、手入れも簡単で増やすのもたやすいことから地崩れ防止にいいという。
もうひとつはこの梅雨の時期は疫病などが流行りやすい。
昔は多くの死者が出ており、それを弔う意味で梅雨の時期に花を咲かす紫陽花を植えた寺院が多いのだそうだ。
そうした名残りを残しつつ、今では6月の風物詩として鎌倉の寺社をパステルカラーが埋め尽くしている。
紫陽花は桜やツツジ、山茶花とともに我が家の近所でもよく観ることのできる花のひとつである。
もとは日本で品種改良されたガクアジサイだという。
花の色が淡青色から丹紫紅色に変わる品種が多いため、七変化とも呼ばれる。
全国にあじさい寺と呼ばれる寺は多く我が家の近所にも存在するのでそちらも行ってみよう。
紫陽花や藪を小庭の別座敷 芭蕉