火渡り修行 えんま祭 源覚寺 1月16日(2020年)
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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。
本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。
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源覚寺の本尊は阿弥陀如来だがこの日は小石川の源覚寺内に祀られている閻魔様にちなんだ例大祭。
真言宗系修行僧数人が山伏姿などで火の上を歩く修行を行う。
祈祷後、火をつけた木材を砕いて板の上に載せ、その上を裸足で歩くという荒行である。
一般参拝客も参加できる。
この日は三十五名の男女が挑戦していた。
参加費用は三千円。
ここの閻魔様は失明間近の老婆だったが、好きなこんにゃくを断って願をかけたところ片眼が見えるようになった。
ところが、閻魔様の右目が見えなくなっていた。
そこで老婆はその後もこんにゃくを断ち閻魔さまに仕えたといういわれから、眼病の者がこんにゃくをお供えするようになったため、こんにゃくえんま様と言われるようになったとか。
そのため、火渡りが終わった後は一般参拝客にこんにゃく汁やみそ田楽がふるまわれた。
入谷の鬼子母神など都内の寺社にはこのようないわれのあるところが多い。
この火渡修行にとんど焼、寒中禊など正月明けを告げる行事は火と水にまつわるものが多い。
寒いから火を焚き、寒いからこそ水をかぶる。
この両極端の精神性が日本人を育んでいるかのようである。