ほおずき千成り市 光源寺 7月9・10日(2019年)
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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。
本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。
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文京区向丘にある駒込大観音・光源寺で7月9、10日の二日間行われる鬼灯市。
観音様であるから浅草寺同様お参りすると四万六千日分の御利益があるのは一緒である。
夏目漱石の「三四郎」にも登場するここ駒込大観音(こまごめおおがんのん)は昭和二十年の空襲で焼けたが、その当時の観音様は身の丈二丈六尺というから約八メートル弱であった。
平成に入ってやや小ぶりの六メートルの黄金に輝く十一面観音立像として再建された。
さて肝心の「ほおずき市」であるが、境内に入ってまずたじろいだのが、鬼灯が見当たらないのである!
実は白山駅から高源寺に向かう道すがら、すれ違う人々が誰も鬼灯を持っていないのが不思議だったのだ。
境内には焼き鳥やかき氷の出店に、様々な雑貨の店が並び、中央に設えられたステージでは和太鼓などのパフォーマンスがにぎやかに行われている。
これでは単なる町内会のお祭りというかバザーではないか?
そう思ったのは早計。
屋台の奥の奥に、居ました鬼灯が。
鉢植えと枝物が半々か。
驚くほど数が少ないが、しっかりありました。
枝ぶりのいい鬼灯を選んで買い求める。
大奉仕価格の千円!
安い!
こちらの鬼灯は絶対のお勧めである。
それなのにどうも鬼灯自体の人気は今ひとつのようで、どうも文京区の方々はあまり鬼灯を飾らないようである。
観音様を拝んだ後ぶらぶらしていると、飴細工の実演をしているお兄さん方がいた。
犬、猫、鳥などに混ざって、堂々と主役の座を射止めていた飴細工はなんと鬼灯である。
二五〇円とこちらも大奉仕価格であるが、私は飴細工を見るのは好きだが、その出来の良さに食べるのをためらう。
つまり食べられないので、結局買わなかった。
出来の良すぎるのも考え物である。
そんなこんなで、なんともアットホーム、というかアットタウンな鬼灯市である。