富くじと年末ジャンボ宝くじ 12月26日~29日

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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年末になると一等三億とも四億とも六億ともいわれる高額賞金が当たるドリームジャンボ宝くじが売り出され、いっとき庶民は夢を見る。

 

「当たったら何に使おう。家を買って車を買って女房を取り替えて…」

取らぬ狸の皮算用、不埒な夢も妄想だから許される。
そんな宝くじは江戸時代にもあった。

 

江戸時代、寺社が幕府の許可を得て普請の費用などに充てるために売り出したのが富くじである。

谷中感応寺、湯島天神目黒不動のものを三富と言った。
富くじに泣き笑う庶民の悲喜こもごもが落語の世界では多く描かれている。

 

「富久」は長屋の久造がなけなしの一分で富くじを買って神棚にしまうが、火事で長屋は丸焼け。
湯島天神富くじの抽選があって何と久造の買った札が大当たり。
ところが札は焼けてしまって無い。
何とか粘って説明するも、札がなけりゃだめだという。
がっかりしていて途方に暮れていると、近所の棟梁から、久造の家から何とか神棚だけは持ちだしたと言われる。
神棚を調べてみると札があった。
泣き笑いの久造であった。

 

「宿屋の富」は金持ちのふりをしている宿屋の客が主人におだてられてなけなしの一分で富くじを買わされる。
それでも「当たったら邪魔だから半分やるよ」と見栄はって大きなことを言う。
ところがその富くじが大当たりの千両。
気の弱い客は宿に帰って寝こんでしまう。
客が大当たりをしたのを聞いた主人は二階の座敷に上がってごまかそうとする客の布団をめくると、客は草履をはいたままだった。

 

「水屋の富」富くじが大当たりした水屋は当たった千両を床下に隠したが、毎日盗まれるのではないかと気が気でない。
毎日盗まれてないか床下をのぞいて確認していたが、それを盗人に見られて、まんまと盗まれてしまう。
盗まれたと知った水屋は「ああ、これでやっと心配しないで済む」

 

「御慶」とはおめでとうの意味。
湯島天神富くじで大当たり。
年を越してもらえる千両よりはすぐにもらえる八百両を手にした八つぁんが借金を払って、家賃を払って、裃に刀まで買って着飾って正月にあいさつ回りをする。
しかしどうも挨拶の言葉が長くて面倒なので短いのを教えてもらった。
それが御慶。
にわか成金の偉そうにしている風を笑うお噺である。

 

以前仕事で宝くじの最高賞に当選しなおかつ何度もナンバーズなどを当てている方に当たる秘訣を聞いたことがある。

曰く、「朝は日が昇る前に起きて身ぎれいにして朝日を拝み、街に出てはごみ拾いに掃除の日課を欠かさない。それを二十年も続けていたら何回か当たるようになったのです」とのこと。

信じるかどうかはその人次第だが、宝くじ売り場でよく一等が出る売り場というのはあるようで、たしかに単なる運だけでもない気がする。

ちなみに以下が東京でよく当選番号が出る売り場ベスト3である。
さて、夢を買いに行ってみますか?

1位 西銀座チャンスセンター

2位 立川ルミネチャンスセンター

3位 JR有楽町駅中央口宝くじ売場

年末ジャンボ宝くじ売り場

年末ジャンボ宝くじ売り場