秋彼岸・鎌倉五山と彼岸花

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新型コロナウイルスによる感染拡大によりほとんどの祭やイベントが中止になり、緊急事態宣言解除後も密を避けるために、また準備不足などで秋までは中止の続く日々が続きそうです。

本ブログも一時中止していましたが、過去の祭やイベントを掲載することで気分だけでも東京の江戸情緒や楽しさを味わっていただけたらと思います。

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9月22日は秋分の日で彼岸の中日、25日が彼岸明けである。

秋彼岸の一日を鎌倉五山めぐりに行く。
暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったもので、台風の影響もあり、一気にすごしやすくなった。
鎌倉五山は、室町幕府足利義満が定めた禅寺・臨済宗のベスト5のこと。
寺格第一位・建長寺、第二位・円覚寺、第三位・寿福寺、第四位・浄智寺、第五位・浄妙寺、の順である。

 

一日で五山を回るのに効率の良い回り方としては北鎌倉駅を出発点として駅のすぐそばにある円覚寺からスタート。
ついで浄智寺、ついで第一位の建長寺はかなり大きいのでゆっくり一時間ほどかけてまわり、ついで十五分ほど歩いた離れた場所にこじんまりとある寿福寺は観光用ではないので拝観だけ。
たまに誰もいないこともあるようだ。

 

そこから鎌倉駅まで歩いて行き、バスに乗って浄妙寺へ。
落ち着いた雰囲気のなかゆっくりと境内を散策。季節の花が多く、枯山水の庭園は格式がある。茶室で抹茶をいただける。
かと思うと、おしゃれなイングリッシュガーデン風のカフェ&レストランまであり、石窯で焼いた本格的なパンを提供している。
一休みしたあと再びバスに乗り鎌倉駅へ。

 

各寺では御朱印もいただく。
御朱印は神社だけではなくお寺でも書いていただける。寺と神社との違いは、神社は神社名を中央に大書きするのに対し、お寺は中央に大きく書くのは御本尊の名前である。
なかには御本尊がたくさんいらっしゃるお寺というものがあり、五つ六つと御朱印をいただける場合がある。
多すぎると私はかえって混乱するけどね。

 

時間があれば途中、源頼朝縁の鶴岡八幡宮か、駆け込み寺で有名な東慶寺、別名あじさい寺と呼ばれる明月院に立ち寄ることも。
季節柄、蓮の花の時期は終わっているが、もうひとつこの時期、鎌倉の楽しみといえば彼岸花をたくさん見られることである。

彼岸花で有名なお寺は鎌倉で唯一の女性住職のいる英勝寺、彼岸花とともに見ごろを迎えている萩の寺としても知られる宝戒寺がある。
赤い彼岸花はもとより、白の彼岸花は珍しい。彼岸花は大都会の真ん中の我が家の近所でもいきなり一本にょっきりと咲いていることがあり、突然すぎて驚くやら嬉しいやら。

彼岸花の開花は、とにかく前触れがない。
信仰心は薄い方だが、見事なまでの花の造形と、美しさと相まって、必ず彼岸には咲くという印象があるためか、やはりそこに何か不思議な霊力が宿っている気がしてならないのだ。

 

彼岸花、またの名を曼珠沙華、天界に咲くといわれる花で、これを見る者は自ら悪行を離れるとされる。

彼岸花を見に行くなら、権現堂公園(埼玉県幸手(さって)市)。
赤だけでなく白の彼岸花が三百二十五万本!
土手の斜面約1kmにわたって咲く様は壮観。見頃は9月末まで。
近くでは文京区の小石川後楽園彼岸花がいい。

 

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建長寺

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円覚寺

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浄智寺

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東慶寺

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鶴岡八幡宮